目が赤い（充血）
日常生活から考えられる原因
長時間のモニター凝視によるまばたきの減少
パソコンやスマートフォンなどの情報端末の普及によって、長時間モニターを凝視する機会が増えました。画面を注視している間は、無意識のうちにまばたきの回数が減少しています。まばたきの回数が少ないと、涙の分泌が減少し、目に貯まった涙は蒸発してしまいます。また、目の筋肉が疲れやすく、充血を引き起こします。
合わない眼鏡やコンタクトレンズの使用
度数の合っていない眼鏡やコンタクトレンズを装用することで、ピントを合わせようと目に負担がかかります。目が疲れやすくなり、血管が拡張し充血を起こします。
ウイルス・細菌感染
結膜が細菌やウイルスに感染すると、炎症を起こし目が充血します。
花粉・ハウスダストなどのアレルギー
花粉やハウスダストなどのアレルゲンの刺激で、結膜が炎症を起こします。花粉の飛散時期など決まった季節に現れる季節性と、ハウスダストなど一年中症状が続く通年性があります。
結膜の出血
結膜下出血といい、結膜の血管が破れて出血すると、充血したように目が真っ赤になります。主な原因は、疲れや高血圧、目を強く打つ衝撃などが引き金となり、発症します。片目だけに現れることが多いのが特徴です。多くの場合が、1～2週間ほどできれいな白目に戻ります。視力低下には影響ありません。
充血を伴う疾患
結膜炎
結膜炎が起こると目の充血があります。アレルギー性、ウイルス感染、細菌感染の3種類あり、それぞれ症状が異なります。アレルギー性結膜炎の場合は、強いかゆみとまぶたの腫れがあり、ウイルス性結膜炎はべっとりとした目やにが出ます。ウイルス性は感染力が高いので、「はやり目」と呼ばれることもあります。細菌性結膜炎は黄色い膿のような目やにが特徴です。
ドライアイ
長時間のモニター凝視、運転、乾燥した室内などの原因で、涙の分泌量が減少し、角膜が乾燥してしまうことをドライアイと言います。涙は、角膜の保護に重要な役割を果たしていますが、ドライアイによって角膜に必要な酸素や栄養素が不足してしまい、充血やかゆみ、目の疲れ、違和感などの症状が現れます。
角膜炎
乾燥や異物混入などが原因で角膜に傷がついたり、細菌やウイルス感染などで角膜に炎症を起こしたりした状態を、角膜炎と言います。充血の症状をはじめ、痛みや異物感、涙があふれ出るなどの症状が見られます。
日常生活でできる予防法
こまめな休憩
長時間のパソコンの仕事や手作業をする際は、適度に休憩を取り、目を休めてあげるのが大切です。目安として、50分の作業で10分ほど目を休めて、体操したりするのがおすすめです。作業の途中で遠くを眺めたり、温かい蒸しタオルでまぶたの上に乗せて、ゆったりと温めたりするのもリラックス効果があります。
パソコン・テレビと適正な距離を離れる
パソコンやテレビなどを長時間使用する場合は、適正な距離と角度が大切です。モニターからは40㎝程度離れましょう。また、自分の目線よりも画面が上の位置にあると、上目使いになり乾燥しやすくなってしまいます。充血を防ぐためにも、画面を目線よりも下の位置になるよう調節してください。
室内の湿度を適度に保つ
充血や目の乾燥を防ぐために、加湿器を濡れタオルを利用して、室内湿度を適度に保ちましょう。エアコンの長時間使用や、エアコンの風が直接目に当たらないように工夫が必要です。
室内の明るさを調節する
読書や手元の作業を行うときは、部屋の照明を明るくしましょう。室内の照明が暗いと目が疲れやすく、乾燥しやすくなってしまいます。部分照明を活用するのもおすすめです。また、パソコンの画面を見るときは、読書のときよりも暗めの室内照明の方が疲れにくいとされています。パソコンのモニターに外の明るい光が映らないように、遮光します。
意識的にまばたきの回数を増やす
長時間のパソコンや運転、読書など、集中しながら注視している間は、無意識のうちに目を酷使しています。まばたきの回数も極端に減っているので、意識的にまばたきの回数を増やしましょう。充血を防ぐ為に、まばたきを増やして涙の分泌量を増やします。
目を擦らない
あまり目に手で触らない、手を入れない、擦らないことに注意しましょう。手の雑菌が目に入ってしまい充血を引き起こす場合があるため、常に手指を清潔に保ち、なるべく擦らないようにしましょう。
ビタミンを積極的に摂る
ビタミンA・C・E・B群は目の健康に有効とされています。緑黄色野菜や果物、牛レバー・豚肉・まぐろ刺身・アーモンドなどに多く含まれています。
