結膜炎
結膜が炎症を起こし、眼が充血したり、涙や目やにが多く出るという症状があります。主な原因は、細菌やウイルス、花粉やハウスダストなどに対するアレルギー、クラミジアなどの病原体です。なかでも感染力の強い結膜炎の可能性もあるため、気になる症状があれば早めに当院にご相談ください。
翼状片
眼球の白い部分の結膜が、鼻側の目頭から黒目に向かって三角形状に伸びている状態を翼状片と言います。鏡を見ればすぐに発見できますが、自覚症状が充血や異物感程度のため、鏡を見ないと気付かない場合があります。主な原因は不明ですが、紫外線の影響があると指摘されています。とくに高齢者の発症が多いのが特徴です。左右に伸びるのではなく、上下に伸びる場合は偽翼状片と言います。病状の進行によって視力低下や乱視を引き起こすので、見つけたら速やかに受診しましょう。
翼状片は悪性ではないため、そのまま放置していてもとくに問題はありませんが、症状が進行して黒目部分まで覆ってしまうと視力・視野に悪影響があります。眼の充血や異物感を改善するために点眼薬を用いて治療し、視機能に影響がある場合は、手術による治療を行っていきます。
結膜下出血
白目部分に鮮やかな出血が表れる症状を、結膜下出血と言います。くしゃみや咳などの衝撃や鼻を強くかむ際に血圧が急に上がったり力が加わったりすることで、結膜下の血管が破れて出血してしまいます。また、ドライアイや眼精疲労、高血圧の方や、月経やアルコールの過剰摂取、水中眼鏡による刺激でも起こることがあります。自覚症状としては、痛みも視力低下もなく、眼がゴロゴロする程度です。白目部分が赤く染まる症状のほとんどは1~2週間で自然に吸収され、消えていきます。長い場合は、数カ月かかる場合がありますが、期間が長くても心配ありません。異物感に対しては抗炎症剤点眼を処方することがあります。
結膜下出血の症状を繰り返し起こる場合は、なんらかの疾患がある場合があるため、眼科を受診することをおすすめします。その場合は、原因疾患の治療が必要になります。
結膜弛緩症
白目部分の一番表面にある結膜が年齢変化でたるんだ状態を、結膜弛緩症と言います。重力によって、このたるみが下まぶたに溜まった状態で、たるみが強い場合は黒目に一部かぶさることもあります。主な症状は、まばたきや眼を動かす時の違和感、眼がショボショボする、ゴロゴロするなどの症状が現れます。下まぶたでヒダ状に溜まり、涙がこぼれやすく、流涙を起こします。治療は、軽症の場合は点眼薬を用いて行いますが、患者さんの症状によって必要があれば手術を行います。
当院では、眼球ではなく表面の緩んだ結膜だけを焼却し取り除く手術です。所要時間は約15分で、糸を使わないため抜糸の必要もなく傷痕も目立ちません。