視界がぼやける

視界がぼやける

一般的に「視界がぼやける」症状は、近視や老眼が進んで屈折異常が起こることで現れます。また、ほかの眼科疾患が原因の場合もあります。近くのものを見すぎで近視が一時的に進む調節緊張症や眼精疲労、白内障で水晶体が濁るなどが原因で視界がぼやけることもあります。短期間のうちに急激に視力低下が見られた場合は、網膜裂孔・網膜剥離、黄斑変性、緑内障などの重篤な病気の可能性があるため、早めに当院にご相談ください。

主な原因疾患

白内障

カメラのレンズの役割を担っている水晶体は、外から入ってきた光を屈折して、網膜にピントを合わせる働きがあります。白内障は、この水晶体が白く濁ってしまった状態です。主な原因は、ほとんどが加齢によるものですが、そのほかはステロイド薬やアトピー性皮膚炎など全身疾患に併発するものがあります。

緑内障

40歳の17人に1人の割合でいるといわれる緑内障は視野がだんだん狭くなる病気で、放置しておくと失明に至る恐れのある病気です。眼から入った情報を脳に伝達する役割がある視神経に障害が起こることが原因です。少しずつ見える範囲が狭くなりますが、病気の進行は非常にゆっくりと進行するので、ほとんど気づくことは出来ません。自覚症状で気付いたときは、かなり病気が進行している状態であることが多いため、無症状の場合でも定期的に眼科検診を受けることをおすすめしています。中高年の方に多い病気です。

網膜裂孔

網膜に穴や裂け目ができた状態を網膜裂孔と言います。さらに網膜が剥がれると網膜剥離に進行します。網膜裂孔は、萎縮性円孔と牽引性裂孔とに分けられます。萎縮性円孔は周辺部網膜の変性や萎縮によって生じ、網膜が硝子体に引っ張られて牽引性裂孔は生じます。

網膜剥離

網膜が剥がれることで視野狭窄や視力低下する病気を網膜剥離と言います。網膜は、眼球の内側に張り付いている膜で、眼に入ってきた光を受け取り、視神経に伝達する組織で、カメラでいうとフィルムの役割を担っています。網膜剥離の前兆として、黒い点が数え切れないほど飛んで見えたり、黒い雲のようなものが見えたりする飛蚊症の症状があり、痛みは感じません。徐々に剥離が進むと、暗いどんちょうが降りてきたように視野狭窄を感じ、さらに、網膜の中心の黄斑部まで網膜が剥がれた場合は、急激に視力が低下したり、急にゆがんで見えたりします。適切な時期に手術を行わなければ失明に至る恐れがあるので注意が必要です。

屈折異常

遠くの対象物に眼のピントを合った状態で、その対象物がよく見える眼を正視と言います。一方屈折異常は、ピンボケに見える状態を言い、近視・遠視・乱視などがあります。屈折異常の治療は、眼鏡またはコンタクトレンズを用いて矯正していきます。遠視は、遠くのものが網膜の後ろでピントが合い、近視は網膜の前で、遠視は網膜の後ろでピントが合い、遠視は遠くの物にも近くの物にもピントが合わない状態を言います。

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